医療業界のカンファレンスとは?

医療業界のカンファレンスとは?
医療現場で使われる「カンファレンス」の成り立ち

医療現場で使われる「カンファレンス」の成り立ち

医療の現場では、一般的なビジネスシーンにおける「チームミーティング」と同じような意味でカンファレンスという言葉が使われています。
従来では患者の医療方針は主治医が決め、それを看護師などの各専門スタッフに指示をし治療を行ってきましたが、近年では患者に関わるスタッフが全員で治療方針を話し合い、チームで治療を行う「チーム医療」が一般的になってきています。このような仕組みによりカンファレンスという検討会が生まれました。

チーム医療におけるカンファレンスの重要性

チーム医療におけるカンファレンスの重要性

チームでのカンファレンスは近年の医療において大変重要なものです。医学の進歩によって様々な治療や技術が生まれ、従来とは比べようもないほどそれぞれの分野の専門性が高まり、より複雑になっています。そのため、医師1人での判断が難しくなってきているのです。そのため、医師や看護師、管理栄養士、理学療法士、薬剤師など、患者に関わるスタッフがそれぞれの視点で検討を行い、カンファレンスで専門家としての意見を出します。メンバーとなるスタッフは、どのような職種であっても対等な立場で話し合いに参加できます。

チーム医療のメリット

チーム医療のメリット

カンファレンスによってスタッフ同士のコミュニケーションが活発になると、それぞれの専門性を掛け合わせてできるより高度な医療を患者に提供できるようになります。患者により良い治療やサポートを行うことができるため、患者にとってのメリットがあるのはもちろんですが、自らの専門性を発揮できるため、スタッフ自身のモチベーションアップにもつながります。スタッフ間での信頼関係が強固なものになると、チームだけではなく、病院全体での連携もスムーズになります。

看護師の役割

看護師の役割

病院内で患者に最も長い時間接し、身近な立場にいるのが看護師です。看護師は、患者へのケアを通じてバイタルなどの身体の状態はもちろんのこと、患者の心身の苦痛や悩み、患者自身とその家族が抱えている経済的な問題や心理的な問題も捉えることができます。また、医師が行った治療の説明や方針を患者がどの程度理解できているかを確認し、必要に応じて補足説明を行い、サポートするのも看護師の役割です。患者や患者の家族と接することで得られるありとあらゆる情報を精査してカンファレンスで報告し、各スタッフの検討材料となるように共有します。その他にも、他のスタッフからの情報提供に対して看護師の立場で考えられる患者へのケアを検討し、提案することも重要な役割です。

医療・福祉カンファレンス基本の「き」
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